旅行透析中でのブログを順次アップしていると、旅行前に気がつかなかった情報があることがわかった。

旅行透析できる病院
JTBを通じてフレゼニウス経営のDialysis centerを選ぶとしたら、チェコのフレゼニウスの患者向け情報のページに施設一覧が載っているので、旅行で訪れたい都市があるのかを住所をgoogle mapで検索しながら見ていくとわかる(イギリスの国旗をクリックすると英語表記に変わります)。
Dialyzační střediska(http://www.fresenius.cz)

フレゼニウス関連で言うとHoliday Dialysis International(HDI)というところも透析予約のサービスを行っていて、ここもフレゼニウスを通じて手配しているようです。地域別に検索することが出来ます。ちなみにチェコを覗くと、3都市ほど紹介していましたが、チェコのフレゼニウスのホームページより量が少ないことと、今回HDIに載っていない施設を紹介されたので、ここに書かれていない場所も紹介できる可能性がありそうです。地図を見ていると、ヨーロッパでも紹介している都市が少ないので、透析施設選びの一手段と考えて、他の紹介業者と併せて探していくのが賢明のようです。
下のサイトにアクセスし、右端にあるDestinationsから地域(Asia Pacific,Europaなど)を選択すると、その地域の地図が表示されるので、検索したい国をクリックすると、その国の拡大地図が表示され、Dialysys Centerのある都市が表示されます。その都市を選択すると、詳しい施設の情報が表示されます。情報としては、病院名、医師名、一番近いホテル、コンソール数、地番近い病院、ピックアップサービスの有無、会話可能な言語、空港からの距離です。
HDIで紹介しているDialysys Cemter(http://www.hditravel.com)


外国人用医療機関
外務省の在外公館医務官情報に外国人用に医療サービスを提供している医療機関が紹介されています。そのほかに、病状を伝えるチェコ語会話例等が紹介されています。



チェコの透析医療の状況(国際血液浄化学会から)
日本臨床工学技士会の会報に国際血液浄化学会(2007年9月)の視察報告があり、そこに、チェコでの透析医療の実態がレポートされています。気になったところを抜粋すると、

”医療制度として、通常の健康管理はG.P(General Practitioner)と呼ばれる予め契約した一般診療医が行うことは欧米の診療方法と同じである。専門医の診療が必要であればG.Pが契約している専門医を紹介し、入院することが必要な場合にはG.Pが病院の施設を借りて治療を行うか、その専門医が行うことも現在の欧米の方法と同一である。各種解説を読んでも医療レベルも設備も安心できるレベルであると記載されている。”
プラハで透析を受けたときに、病院の総合窓口を探して見つけられなかったが、もし窓口がないとしたらこのような医療制度が前提になっているのかもしれない。

”なお、医師は英語を話すが、看護師や受付では、英語が通じない場合がある点は、知っておきたい。"
確かに医師以外は全員チェコ語でしか会話しなかった。透析時に使う会話を洗い出しておいて、チェコ語に翻訳して、紙に書いて持って行った方がよい。

"プラハで2番目に大きいといわれる当透析センター(22床)では90名の患者が3クールに分けられて透析を受けており、"
今回自分が透析を受けたFakultní nemocnice Královské Vinohradyでも、受付時間が06:00-24:00だったので、6時間単位に3クール(06:00-12:00,12:00-18:00,18:00-24:00)に分けているようでした。午前で5時間でリクエストしたら、06:30開始になり、ほとんどの人が自分と同じぐらいのタイミングで始めて透析を終わっているので、5時間が主流のようでした。もちろんそれ以上の方もおられるようです。

"透析事情は日本とさほど変わらず4時間透析を基本とされ短くすることにはいい印象が無いと話されていました。"

"当施設において透析導入の平均年齢は65歳であり年間5〜10人が腎移植を受けるそうです(10%生体腎移植、90%死体腎移植)。移植に際しての年齢制限はなく75歳の患者でも受けたことがあるそうです。"

"チェコでは1回HDで150ユーロ、HDFで200ユーロの治療費がかかり州立保険機関利用者が50%、残りが5〜6社ある民間の保険会社を利用しているようです。"
この金額が正しければ、倍の料金を今回支払ったので、値上がりしているか、手数料がかかっていると思われます。

"今回の視察で感銘を受けたのは、25年も前からHDFに取組み患者の管理を行い、そのシステムや考え方が現在の基礎になっていると感じたことであります"

社団法人日本臨床工学技師会『たより(No.85)』(http://www.jacet.or.jp) - PDF